エンターテイメント
どうも、冨坂です。
最近、「のぼうの城」(著:和田竜)という時代小説を読んだらあまりのエンターテイメント性にたまげた。
秀吉が天下を取った時代に、石田三成の二万三千の軍に二千人で立ち向かった忍(おし)城の物語。よくある「少数で大群に立ち向かう」的設定なのだけれど、登場人物がとても魅力的。領民からも木偶の坊扱いされながら人気のある大将、成田長親を筆頭に、その親友で文武とも長けた家老、わかりやすく一本木で荒々しい武将、兵法を良く知る小生意気な若い家臣など、キャラクターがわかりやすくて立っている。
言ってしまうとありえない人間関係(対等の仲間のような主従関係)や、最新の歴史公証に明るい人が見たら馬鹿にするような描写もあるのだけれど、それを補って余りあるエンターテイメント性。何でもかんでも「長親の人柄」と「坂東武者の血」で片付けているんだれど、それも後半になるといっそ心地よいっていう。
一直線でわかりやすくアツいONE PIECEの「ドンッ!」的な演出も素直にかっこいいし、大掛かりなスペクタクルシーン(水攻めの迫力)もあるし、色彩的に絵的に派手な描写もあるし、とても映画的な、特に娯楽映画的な作品だった。今すぐ誰か撮りゃいいのに!と思ったら映画化企画進行中だった。
いやー、やっぱりエンターテイメントはいいですよ。主張を伝えるんじゃなく、面白い景色を見せる、というのは。
アガリスクの作品がどれだけエンターテイメントかというのも考えなきゃいかんなーとつくづく思った。狭くグッとくるところをつきつつも、それ以外のほとんどをワクワクする描写で埋め尽くさないといかんですね。
2008/05/20 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)