プチブルのグルメ日記4 だるまの目

秋葉原は俺の庭。コバヤシです。
そろそろ次回公演「余命1時間の花嫁」の話が出始めているというのに、空気読まずに秋葉原グルメレポートやります。空気嫁。
本日ご紹介致しますのはラーメン屋の「だるまの目」。若松電機とかテクノハウス東映の近くにあります。ツクモ本館とかの近くですね。
もうとにかくうまいの一言につきます。私は豚骨系のラーメンが好きなんですが、こってり系のラーメンって最初こそうまいものの、最後の方脂っこくてキツかったりするじゃないですか。ところが此処のラーメンはしっかりこってり系でありながら、スープの最後の一滴までおいしくいただけます。こってりとあっさりのバランスがちょうど良いんでしょうね。私は此処にハマりすぎて、ラーメン一杯につき一つ貯まるスタンプを、三週間で10個貯めました。勤務日数が週四くらいですから、すごい頻度で通ったことになります。
入店すると各席にすり鉢が置いてあり、ラーメンが出てくるまで自分でゴマをすれる仕組みになってます。すりたてのゴマがまた香ばしくてうまいのです。
秋葉原で一番うまいラーメン屋ランキング暫定ダントツ一位です。うまいと評判の「じゃんがら」より絶対うまいので是非。
2009/09/24 ケータイ | 個別ページ | コメント(0)
「余命1時間の花嫁」チラシ作成記 その3~写真撮影~
冨坂です。
はい、チラシ作成記。その3の今回は写真撮影にまつわるアレコレを書いていきます。
コンセプト的に「結婚式場で向き合っている花嫁と花婿」で「火のついた爆弾持っている」という写真になったので、それを取るために必要な物をあげていくと
・花嫁花婿の衣装
・結婚式会場
・爆弾(遠目から見える)
あたりなんですが。
なかでも花嫁衣装のウェディングドレスと結婚式会場は大ピンチすぎたわけで。なんせチラシなんて印刷費しか取ってないんだもの。というかウェディングドレスも結婚式場も、レンタル代払って借りたらちょっとぐらい予算取っといても通用するはずも無い額でした。
そこを救ってくれたのが中大二劇とマリヤ教会。
衣装担当でもある役者:加藤が学生時代在籍していた中央大学第二演劇研究会からウェディングドレスを借りてきて衣装を解決(ニゲキさん、マジでありがとうございます!恩に着ます!)。
教会は冨坂の昔通っていたキリスト教系幼稚園である市川聖マリヤ教会にダメもとでお願いしたところ、園長と牧師さんのご好意で貸していただけることに(マリヤ教会がなかったら今の自分はないっす!ホントにありがとうございます。ちなみに冨坂の初舞台はここでのクリスマス劇のヨセフでした!どうでもいいけど!)。
爆弾は宣伝美術:清水が持ってきたなんだかよくわかんないゴムまりに、地元の工具店で買った白いロープを添えて。フォトショップさんあとでよろしくお願いします、という加工頼みで。
そして当日。花婿の衣装を以前の衣装在庫の中から適当にでっち上げて撮影へ。
教会は中に入るとこんな感じ。ガチ教会です、ほんまもんの礼拝堂です。
午後2時から4時半までの間だけ撮影で使わせてくれるということで、中に入ってワイキャイしていたところ、おなじく礼拝堂に入ろうとしているご婦人が。「なに、ダブルブッキング的な何かか!?」と思ったら、礼拝堂後方の二階にあるパイプオルガンの練習に来た方でした。礼拝中に実際に弾いている方だとか。その方も我々を気にして遠慮していたようですが、「むしろ弾いて下さい、気分的に絶対アガるから!」とこちらからもお願いして、撮影時にむしろ積極的に練習していただきました。
↓ 写真の上部、二階から伸びている銀とか木のがパイプオルガン。
表示↓ その後、衣装に着替えたり、椅子を動かしたりアレコレ準備して
表示 表示↓ 構図を決めて
↓ 撮影。
※写真未掲載
撮影した製作総指揮:小林は高校時代写真部だったとか。今回は全体像を写して結婚式会場をしっかり見せる同時に、持っている爆弾も爆弾と気づかせる必要があり、(と同時に画面手前で導火線に火がついている様もしっかり見せたいから)手前にも奥にもピントを合わせて撮影。そうするとシャッタースピードが遅くなるので、ちょっと動いただけですごくブレる。しかも手に持っている爆弾(a.k.aゴムまり)から導火線が垂れ下がっているので、それがちょっとの振動ですぐ揺れる。
慣れない衣装で1ミリたりとも動けないモデルの宮原と生田(今回の花嫁と花婿)、床に寝そべりカメラを動かないよう固定する小林、動けないモデルの衣装を直す衣装の加藤、導火線(a.k.aロープ)に動きの表情をつけるだけの雰囲気担当の冨坂、揺れる導火線をたまに抑えに行く暇な人淺越...というチームプレーで撮っていきました。これで撮った素材を元にチラシを作っていきます。
あと裏面は宮原個人写真をどアップで。色々意図があってあえてのどアップを撮影。
その際宮原がなかなか100%の顔で笑えず一苦労。そして周りの笑わせようとする手段が全員「各自ケータイ内の面白画像を見せる」という貧弱な眼鏡芸人思考。体をはれ、体を、と。まぁなんだかんだで合格点の笑いを激写し、撮影は終了。
いや、撮影ってなんて創作の現場でなんてチームプレイだこと。大変だった分最高に楽しいじゃないか。
あとはこれを加工してチラシを作っていきます。頼んだぜ宣伝美術清水。
結果は次回の~完成~で解説しながら発表予定。乞うご期待。
2009/09/22 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
「余命1時間の花嫁」チラシ作成記 その2~アイディア~
冨坂です。
誰に向けてるのか若干靄がかかったまま発進したこの企画ですが、まぁ書きます。今回は2回目で、本チラシのデザインの企画とかアイディアとかそういった「コンセプト」「意図」っす。
余命1時間の花嫁の企画意図が「どう見てもバカバカしいコメディ、だけど余命1時間なんだよ?」という感じなので、そこをいかに表現するかという話です。最初に打ち合わせしたのが8/6だから実は相当日が経っているんですが。
まず伝えるべき情報は
・結婚式の場が舞台である
・コメディである
・一時間後には死ぬ
の三点です
「結婚式の場」を伝えるためには、まぁベタに教会でウェディングドレスの花嫁と花婿が向き合ってる絵。ベタで安易だけど、他の部分との複合により意味を持たせるならば、要素一つ一つはベタでいいと思うんです。細かい「あえて」の積み重ねはブレにしかならないと思うんです。
そして「コメディである」ことを伝えるために、どうするとこの設定の持つバカバカしさを表現できるか。タイトルのパロディ具合がすでにそうなんですが、チラシということで絵でも見せたいわけで。
「タイムリミットが迫っている」「急いでいる」を表現する案として「バージンロードをクラウチングスタートしている」「電光掲示板で100分の1秒からカウントダウンしている」といった案も出たんですが、「追われてる感じがしない」とか「デジタル時計は静止画じゃ意味が無い」などで、「火のついた爆弾を持っている」という案に。
「あと一時間で死ぬ」という部分は、ことさらプッシュするものでもないので(公演自体、死は作品のメインストリームではそんなに語られない。言外の余白から感じ取ってくれればというスタイル)、控えめに、芝居を見終わった人や、深読みした人が気づくサービスとして隠すことに。といいつつ書いちゃったけど。
具体的には、(演劇のチラシによくある)「裏だからモノクロ印刷で背景に写真がある」と見せかけておいて、芝居を最後まで見たひとが見返すと、「この裏面って実は○○じゃん!」「モノクロになってる意味...!」と気づくという仕掛け。これは映画「サマーウォーズ」のチラシ(全員集合のようで、大事な人が写っていないでしょ!?)を見て気づいたことを反映させてます。チラシにも物語性を持たせる、っていう。
そもそも今回の作品が「芝居本編のストーリーラインはどう見てもコメディ、でも設定とか公演全体とか後日譚を考えると...」という意図で作られるので、そこらへんのアートワークを、細部にいたるまで「意味」を「情報」をしっかりコントロールしていこうという話です。
そこらへんの詳しくて面白くて超ボリュームの話を今日fringe(演劇の制作部門専門サイト)のここで見つけた。超タメになる。
というわけでデザインの「意図」「コンセプト」の話は以上。今回で気づいて決めたことですが、アガリスクでは絵画的な「味」とか見た目の「格好よさ」よりも情報と情報の間の「意味」「意図」にこだわってデザインを考えていきます。
2009/09/18 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
ぼくの好きなSF そのさん
アサコシ。
今日は現代アメリカ文学の巨匠に挑みます。
<今回の教科書>
タイタンの妖女/カート・ヴォネガット
まず、あらすじ。
なぜかとてつもない幸運をもつ大富豪、マラカイ・コンスタント。
彼は「時間等曲率漏斗」(クロノ・シンクラスティック・インファンディブラム)
という現象により、過去・現在・未来を見通す力を持った男、
ラムフォードから予言を受ける。
マラカイはそのとんでもない予言から逃れようとするが、
記憶を奪われ、火星で地球との戦争のための軍隊に入れられ、
地球を目指すものの水星に飛ばされ、どうにか地球に帰還するも、
最後に木星の衛星タイタンへ追いやられる。
そこで彼を待つ、ある使命とは、、、
スジだけだと、とんでもなくSF的。
ただ、ヴォネガットの作品をSFと分類していいかどうか、議論がいると思う。
前回のこの項で扱った、「ハードSF」というジャンルでは、絶対にない。
あらすじからもわかるとおり、SF的ガジェット(小道具)は
フンダンに取り入れられている。が、その扱われ方の「ソフト」なこと。
一番扱いの大きな「時間等曲率漏斗」(クロノ・シンクラスティック・インファンディブラム)
でさえ、何なのかあまり説明されない。
一応説明はあるが、解るような、よく解らないような書き方。これは狙ってやっている。
つまり、これはガジェットに科学的な理屈を求めてはいない作品だ。
(このようにガジェットは使うが「ハード」に「サイエンス」に迫らないSFを、
ガジェットSFと呼ぶ。この言葉には揶揄する響きがある気がするので、好きじゃない。)
そもそも、ヴォネガット自身がSF作家であることを否定しているという事実がある。
それに後世への影響も、SF界にとどまらない(村上春樹とかもらしいよ)。
ただし、俺はSFとして読んでしまうのだ。なぜだ。
ここで初回のおさらい。「<思考実験>と<センス・オブ・ワンダー>+科学的視点」が、
俺の定義でした。
SFを、<スペキュレイティブ・フィクション>と表現することがある。思弁小説と訳す。
現実と異なる世界を思索し、突き詰める。科学に限らず。
SF(サイエンスの方)の世間的な扱いの軽さ、自然科学以外のSFの可能性、
またオールドファンのその新しい風(ニュー・ウェーブという)への無理解から、
使われた言葉でもある。
上の定義、当てはまりそうじゃない?
「<思考実験>と<センス・オブ・ワンダー>+科学的視点」て。
ちなみに俺は藤子Fさまの<少し不思議>もこういうことかな、と勝手に解釈してます。
ここで「タイタンの妖女」に戻ろう。
多分に<スペキュレイティブ>なのだ、この作品。
とおもったらめっちゃ長くなっとる。
「タイタンの妖女」、急遽ニ回に分けさせてください。
2009/09/16 システム | 個別ページ | コメント(0)
「余命1時間の花嫁」チラシ作成記 その1~仮チラ~
冨坂です。
さて、そろそろ「余命1時間の花嫁」の準備が始まってきておる訳ですが、稽古が始まる前というのはキャスティング・スタッフ集め・諸々の制作的アレコレと台本書きで悶々と鬱々とするので、チラシ作成が良い感じの気分転換、救いだったりします。なんで、チラシのイメージに口出しするのみの私としては、せめて作成の過程を記録にでも残そうかな、と。
演劇のチラシには(演劇に限らないかもですが)、「仮チラシ(通称仮チラ)」と呼ばれる簡易的な速報と、「本チラシ(通称本チラ)」と呼ばれるアートワークをカッチリやったチラシの二種類があります。
仮チラは大抵白黒印刷だったりする文字情報で、情報が決まり次第速報として作って配ります。最近だと、同時に数バージョン作って集めた人に特典、などをやるところもあります。
本チラは全ての制作関係の情報が決まってから、印刷所に発注してカラーで印刷します。紙も厚くしたり表面加工したり色々できますが、そういった面白さと見易さの狭間で揺れながら作るのでデザインのセンスが問われます。
配る枚数や興業規模の割にこんなにチラシにこだわるのは、小劇場の演劇人のデザインへの憧れとかジャケ買い体質とか色々ありますが、何より劇場での折込チラシが重要な宣伝媒体だからでしょう。なんだかんだ言って他劇団の公演の当日パンフレットにチラシを挟むのが宣伝として主流なんです。そこら辺に関しては長くなるのでまた今度。
うちも今からチラシ作成といっても、流石にこの時期に一から始めるほど遅くはなく、仮チラはバラ撒きまくってます。
まず今回の公演はタイトルが出オチというか目を引けるので(それにより「浅いパロディ」と誤解されかねないですが)、それを最大限に生かしてタイトルをズガンと。
そしてコピーもあろうことかダジャレ。「ダメだこりゃ」なダジャレ。個人的にはそのダメだこりゃ感ひっくるめて好きだけど。
結婚式の招待状スタイルは宣伝美術(チラシとかパンフレットとかのデザイナー)の清水がいつのまにかつくってました。遊び心ですね。
↓ 遊び心のある宣伝美術
そんな感じでまずは人目を引いてタイトルだけでも覚えてもらうのが仮チラなので、色々本チラでの作戦、アートワーク全体での作戦はあるんですが、まぁそれはおいおい。
といった仮チラを以下の流れで作って配ってます。表はほぼ共通で裏だけバージョンアップしていく3種類。
◎7月上旬「死チュエーションコメディ」から仮チラVer.1配り始め(表面)
◎8/2,8/8のワークショップに向け、出演者募集要項の入った仮チラVer.2配布(裏面)
◎国道五十八号戦線・シアターグリーン学生芸術祭等のために仮チラVer.3配布(裏面)
◎本チラシ作成中←今ここ
こうして要所要所に仮チラを投入しつつ本チラも作成していきます。
次回は本チラシのコンセプトやデザインについて、今回の作品におけるアートワークの方針を紹介する予定。
ちなみにこの作成記は「仮チラ」「本チラのアイディア」「本チラ写真撮影」「本チラ完成」の全4回予定です。
2009/09/15 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
いかん、
あさこし。下の「ひゃくはち」読後文があまりに拙いので追加。
やっぱ読んでスグは書けないのね。
「青春」、を手放しで誉め讃える人間は信用しない。
そりゃ俺だって遠い眼をして「結局あの時が一番幸せだったなあ」、
とかヌカす時はあるが、それは今だから言えるのであって、
当時はそりゃ飽き足りない日々に悶々と眠れない日々。
外側から見りゃ「血と汗と涙の清々しい日々」も、
当事者にとっちゃ「流血と脂汗と鼻汁のイカ臭い日々」なのだ(オオゲサ)。
そもそも中高生のときなんてリアルが見えてきちゃって、
でも現実見るにはそんな大人じゃないし、
その狭間で悶え苦しむ期間でしょ。
つまり何が言いたいのかというと、
この「ひゃくはち」は、そんな青春の恥とか後悔とか、肯定できない暗部に、
どうケリをつけるか、つかないのか、そういう部分がしっかり描かれているから、
青春小説なわけだ。
もちろんストレートなスポ根ものとしても痛快だし、
部活と学生との微妙な距離感とかもリアリティが素晴らしい。
ただね。そこへの批判的な視点をもって描くことって、やっぱり素晴らしい。
そのテーゼとアンチの間に、ドラマは生まれると思うのですよ。
うーん、飽き足りない。
西村賢太の新刊、「瘡瘢旅行」も読了。
追っかけているうちに彼がアイドルみたいになってきた。
彼の罵詈雑言か来ると、なんか「待ってました」、て言いたくなるよ。
2009/09/12 システム | 個別ページ | コメント(0)
SF以外も読むよ
朝読書後のあさこし。本日の朝食は
ひゃくはち/早見和真
朝から嗚咽。
青春小説の傑作じゃないかしら。
つまり、友情とか恋愛とか家族とか夢とかセックスとか、
その全てについての物語だ。
最後に突きつけられるテーマは重い。
しかしそれへの回答は、素晴らしく清々しく、暖かい。そして誠実である。
北上次郎(マイフェイバリット読書家の一人)さん、やっぱ凄いわ。
2009/09/12 システム | 個別ページ | コメント(0)
脂肪を燃やして
太っちゃうわハムな私
肉だらけのお腹
内臓脂肪でブヨブヨ(ブヨブヨ)
そんなものよ
二十歳過ぎりゃ
食べ過ぎたらダメよ
自制しなさい しっかり
とてもできないわ
自信を持つの
ドキドキしてくる
高血圧かも
脂肪燃焼出来てるかな
ファイヤー(ファイヤー)
ファイヤー(ファイヤー)
今 脂肪を燃やして
最近恐らくビールの飲みすぎで太り気味のコバヤシです。
基本的に私は痩せているのですが、
筋肉が無い分、少し脂肪がついただけで「だらしない」体型に。
今割とヤバい感じになってます。
さすがにこの私でもどうかと思うレベルなんで、
腹筋などの筋トレを始めたいと思います。
明日から。
と思い続けて早三週間。
2009/09/10 ケータイ | 個別ページ | コメント(0)
ぼくの好きなSF そのに
SFについてアサコシが語る第二回。
<今回の教科書>
星を継ぐもの/J・P・ホーガン
です!Zガンダムじゃないよ!
時代で言うとウェルズからだいぶ下って1977年。
もちろんこの間にもいい作品いっぱいあるんだけど、
別にSF年代記やるわけじゃないから、
時代は行ったり来たりします。
何故この作品を取り上げたかというと、ずばり、
「ハードSFの面白さとはこれだ!」という作品だからです!
ハードSF とは?
不勉強ながら自説を言わせていただきますと、
「SFの『S(サイエンス)』にこだわった方」
だと考えています。
SFにも「ハード」やら「ニューウェーブ」やら「サイバーパンク」やら、
さまざまな分類ができますが、
おそらく一般的なSFのイメージというと、ハードSFを指すんじゃないかな?
そこで起こる出来事、存在する事物はもちろん作者の想像力から生まれたものですが、
それがどんなにトンでもないものでも、科学的に説明づける、つけようとする。
むしろその説明づけ(SF考証)の部分を楽しむことができる。
それがハードSFだと思う。
前置きは長くなったが、「星を継ぐもの」の紹介。
月面で発見された宇宙服を着た死体。
分析の結果、それは現代人とほとんど変わらないように見えて、
なんと五万年以上に死んだことがわかる。
何人もの科学者がこの謎に挑むが、一つの発見が新たな謎を呼び、、、
という物語です。どう、ザ・SF的骨太な設定でしょ?
死体は何者なのか?何故死んだのか?どこから来たのか?
そんなミステリーのような謎解きがこの話の核だ。
てかそこしか描かれない。
その問題に対して科学的知識が総動員され、
ああでもないこうでもないと喧々諤々。
真相に近づいたと思ったら、それを覆す新発見。
徹頭徹尾とことんそれ。
物語で、登場人物に感情移入したり、セカイを構築したりするのが好きな人。
この作品は退屈かもしれない。
はっきりいって人物造型なんか頭に入ってこない(そういうところもハードSFの特徴かも)。
それはないかもしれないけど、「好奇心」というゾクゾクするものを刺激するんだ、SFは。
真実に至る過程、そこにあるゾクゾクする興奮。
そうして到達した答え、そこにあるグッとくるドラマ。
この読後感が、この作品をたまらないものにしている。
理詰め理詰めで最後に、一大ロマンがまっているのだ。
「SFとか難しいしわかんない」という人にこそ、伝わってほしい作品。
<参考書>
マジでハードなSFをいくつか。
竜の卵/ロバート・L・フォワード
中性子星の知的生命の文明を、科学的に丹念に描く。
丹念過ぎて恐ろしく小難しいが、ファーストコンタクトものとしても面白い。
渇きの海/アーサー・C・クラーク
「2001年宇宙の旅」の超・超大御所クラークさん。
月の遊覧船が地殻変動で砂に沈没、その極限下での救助を描くパニックもの。
ちょっと敷居が高いかも。でもこういう楽しみってあるよね?
ナショナルジオグラフィックとか。
次は「ソフトな」ほうにします、もうSFかどうか怪しいくらいの。
タイタンの妖女/カート・ヴォネガット
2009/09/08 システム | 個別ページ | コメント(0)
ぼくの好きなSF そのいち
アサコシ。
SFをお節介に語り倒そう。
初回は、これしかない。
<今回の教科書>
タイムマシン/H・G・ウェルズ
これしかない、てジュール・ヴェルヌの「月世界旅行」と迷ったんだけどね。
歴史的にいったらヴェルヌをスルーはできないのだけど、、、
やっぱ好きなほうにしました。
色々読んだけど、いまだにSFのベストかも知れない。
それまでにも「時間移動もの」はあったのだけど、
それを能動的に「旅行」するための「機械(ガジェット)」を「発明」した、
全てのタイムマシンの生みの親、ウェルズさん。
この人いなかったら、ノビタはジャイ子と結婚し、
孫悟空は心臓病で死亡、
メカキングギドラも生まれなかったわけだ。
そのタイムマシン全ての元ネタのコレ、
前回のわたくしのSF定義である、
「<思考実験>と<センス・オブ・ワンダー>+科学的視点」が完璧なわけです。
4次元を移動する装置、タイムマシンを完成させた科学者。
彼は実験のため、はるかな未来に旅立つ。
そこは人類の進化した姿である「エロイ」が住む、完全に平和な楽園。
に見えた。
しかし、長い年月は人間をもうひとつの姿にも進化させていた。
夜行性で醜く、「エロイ」を餌とする種族、「モーロック」。
「モーロック」にタイムマシンを奪われながらも、何とか奪い返し、
彼はさらに未来を目指し、地球の滅亡間近の姿を目に焼き付け、
現代に戻ってきた、、、
これは、そんな彼が我々に語った冒険譚だ。
我々の未来はどうなるのかという、「思考実験」。
遥かな未来を想像力で描きだす、「センス・オブ・ワンダー」。
四次元、社会学、生物学などの(当時しては)しっかりとした「科学的視点」。
それによって紡ぎだされる心躍る冒険物語。
物語としても本当に良くできてる。
もちろんエロイとモーロックは資本家と労働者だし、
主人公がさらわれたエロイの少女を助けようと、
モーロックをぶちのめすシーンがあるのだけど、
もちろんモーロックだって僕らの子孫なわけで。
そこに葛藤を覚えながら、我々と姿が似ているエロイに肩入れしてしまう主人公。
この現代に通じる「差別」の構造。
現実が透けて見えてくるわけです、SFというのは。
本当にベストです、これ。1895年発表というのでまたぶっ飛ぶ。
<参考書>
「タイムマシン」が面白かったら、こんなのもどうぞ。
夏への扉(小説)/ロバート・A・ハインライン
大御所、ハインラインのちょっと捻った時間移動もの。SF版源氏物語。
バック・トゥ・ザ・フューチャー(映画)/ロバート・ゼメキス
言わずと知れた名作映画。ロック映画としても最高。
さよならダイノサウルス(小説)/ロバート・J・ソウヤー
タイムマシンで恐竜絶滅の謎に迫る。相当ぶっ飛んだオチ。
なんかロバートさんでまとめてみました。
次回はどうしようかな、暫定で、
星を継ぐもの/J・P・ホーガン
とします。