ぼくの好きなSF そのいち
アサコシ。
SFをお節介に語り倒そう。
初回は、これしかない。
<今回の教科書>
タイムマシン/H・G・ウェルズ
これしかない、てジュール・ヴェルヌの「月世界旅行」と迷ったんだけどね。
歴史的にいったらヴェルヌをスルーはできないのだけど、、、
やっぱ好きなほうにしました。
色々読んだけど、いまだにSFのベストかも知れない。
それまでにも「時間移動もの」はあったのだけど、
それを能動的に「旅行」するための「機械(ガジェット)」を「発明」した、
全てのタイムマシンの生みの親、ウェルズさん。
この人いなかったら、ノビタはジャイ子と結婚し、
孫悟空は心臓病で死亡、
メカキングギドラも生まれなかったわけだ。
そのタイムマシン全ての元ネタのコレ、
前回のわたくしのSF定義である、
「<思考実験>と<センス・オブ・ワンダー>+科学的視点」が完璧なわけです。
4次元を移動する装置、タイムマシンを完成させた科学者。
彼は実験のため、はるかな未来に旅立つ。
そこは人類の進化した姿である「エロイ」が住む、完全に平和な楽園。
に見えた。
しかし、長い年月は人間をもうひとつの姿にも進化させていた。
夜行性で醜く、「エロイ」を餌とする種族、「モーロック」。
「モーロック」にタイムマシンを奪われながらも、何とか奪い返し、
彼はさらに未来を目指し、地球の滅亡間近の姿を目に焼き付け、
現代に戻ってきた、、、
これは、そんな彼が我々に語った冒険譚だ。
我々の未来はどうなるのかという、「思考実験」。
遥かな未来を想像力で描きだす、「センス・オブ・ワンダー」。
四次元、社会学、生物学などの(当時しては)しっかりとした「科学的視点」。
それによって紡ぎだされる心躍る冒険物語。
物語としても本当に良くできてる。
もちろんエロイとモーロックは資本家と労働者だし、
主人公がさらわれたエロイの少女を助けようと、
モーロックをぶちのめすシーンがあるのだけど、
もちろんモーロックだって僕らの子孫なわけで。
そこに葛藤を覚えながら、我々と姿が似ているエロイに肩入れしてしまう主人公。
この現代に通じる「差別」の構造。
現実が透けて見えてくるわけです、SFというのは。
本当にベストです、これ。1895年発表というのでまたぶっ飛ぶ。
<参考書>
「タイムマシン」が面白かったら、こんなのもどうぞ。
夏への扉(小説)/ロバート・A・ハインライン
大御所、ハインラインのちょっと捻った時間移動もの。SF版源氏物語。
バック・トゥ・ザ・フューチャー(映画)/ロバート・ゼメキス
言わずと知れた名作映画。ロック映画としても最高。
さよならダイノサウルス(小説)/ロバート・J・ソウヤー
タイムマシンで恐竜絶滅の謎に迫る。相当ぶっ飛んだオチ。
なんかロバートさんでまとめてみました。
次回はどうしようかな、暫定で、
星を継ぐもの/J・P・ホーガン
とします。
2009/09/03 システム | 個別ページ | コメント(0)