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コメディユニット磯川家『スウィートガールズと僕』観劇

お久しぶりです冨坂です。
最近は『みんなのへや/ 無縁バター』の台本書 き真っ最中です。明日(もう今日)は初稽古。

そんな中ですが、信頼できる同世代劇団、コメディユニット磯川家が東京に本拠地を移して一発目 の公演ということで観劇へ。以下、感想(ネタバレ含む)。

コメディユニット磯川家
ザ・ベストマンションシリーズVol.3F
2010/7/14-18  池袋シアターグリーンBOX in BOX THEATER
『スウィートガールズと僕』

まさに「やりやがった...!」とい う印象のコメディユニット磯川家『スウィートガールズと僕』。
舞台上でBOYS BE...的世界観を実現させるという豪胆さ。そしてそれを可能にするのは、コメディの文法...というより、役者個人のいわゆる"面白さ"。

な んせ、舞台となる部屋の奥、ベランダ越しにお隣さんの部屋。そしてそこに住むのは幼馴染でクラスのアイドル。さらに彼女は主人公に会いにベランダ越しに部 屋に遊びに来る始末。
開演前に同行した淺越と「え、まさかお隣さん...?幼馴染とかそんな...」「いや、まさかねぇ」と言っていたら本当にそうだっ た。

舞台上で『BOYS BE...』の甘ったるすぎる(a.k.a.中学生男子妄想的)世界観を実現する暴挙に苦笑し、そしてときおり役者のコメディ力に素直に爆笑するうちに、 本気でその激甘空間に萌え、いや悶えていくという不思議な体験。


(以下、ネタバレ含む)


た だ、だからこそ、中盤から終盤での進路や自己実現の葛藤はもっと抑え目でもよかったかもしれない。感情移入する余地が無い方が、閉じた・完成された世界と して確立されていたかもしれない。
雨の中の待ち合わせ(の失敗)の日、二人が彼氏と彼女になった時点で過去編は終わらせて(それこそモノローグで ちょこっと報告だけで)、引越しで出て行く現代編にて「幼馴染とは終わって、同じ趣味の年上の友人とくっついたんだなぁ」と思わせての彼女登場!NYへ同 行!とか。

あの世界観には観客が自分を入れる余地など無くて、「もうアクセスできない時間」や「自分にはなかった光景」として酔うのが筋な のでは?とか。等身大の青春として見ると、幼馴染のとった結論はあまりに成長しない・後退した・「倫理的にどうか...」なものに見えてしまうし。そういう意 味で徹頭徹尾フィクショナルな激甘世界であって欲しかった。

とか色々言ってきましたが、あの世界観や登場人物を信じきってやりきったことに 拍手。
下手なファンタジーや下手な不条理ものより、よっぽど異世界を見せてくれる演劇体験でした。

そして出演者のコメディ力が半端 じゃなくて恐れる。おののく。

同時上演のサスペンス作品『ソラド』はもっと説明を省いてもスッキリ・サクッと見せてくれたほうが良かったと 思う。
また『HELP』は舞台装置が主役の作品で、ベランダのあの物体は反則。最初の登場シーンはバカすぎて誰もが笑ってしまうズルさ。まさにド リフの世界。

前回、ツアーで初上京時の「ティーチャー!!」で、前説のときに舞台となる部屋の外側の設定を口頭で喋っちゃう(おそらく「そ んなこと芝居で説明してる暇はねぇ。本編は笑いにしかつかわねぇ」の意)とか、カーテンコールで『学園天国』をガンガンに流す勇気(確かにアガるけど普通 は照れてできない)など、本当に一本筋が通っていて、「格好良い」ではなく「楽しい」を追求するが故にその様が格好良い、本当に信頼できる劇団です。是非 機会があれば皆さんもどうぞ。

コメディユニット磯川家公式サイト 
ザ・ベストマンショ ンシリーズVol.3F CoRich!舞台芸術

2010/07/18 トミサカ | | コメント(0)


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