「みんなのへや/無縁バター」セルフインタビューその1
「芝居は閉鎖的だ!演劇作品について作者はもっと語るべきだ!」と叫んでみても、誰も聞いてくれないから自演対談。コメディ台本作家兼コメディ演出家、冨坂友と文芸助手兼演出助手兼出演する浅越岳人が本気で自作解題。新作公演の着想から目論見まで、これを読めば「みんなのへや/無縁バター」が10倍楽しめる!!
【「みんなのへや/無縁バター」脚本・演出 冨坂友へのインタビュー 聞き手:浅越岳人 】
・上演形式
浅越(以下A) まず、今回初の「二本立」だけど、その形式にした動機というか目的というか、、、どっから着想を得たかと、目指すところについて聞きたいんだけど。
冨坂(以下T) 上演の形式は、ハセガワアユムさんの「MU」の渋谷LEDECOで二本立、ていうのが念頭にあって。これは凄い発明だと思う。乱暴な言い方をすると、お金がかかんなくても上演の「形式」によって付加価値、お洒落に見せる一種の錬金術。もちろんウチはバックボーンとしてお洒落じゃないんだけど、それで、LEDECOでやるなら50分くらいの中編二本立、ていう形式かな、と思っていた����錫鮠�ぢ 50分という尺の芝居も初めてだけど、書いてみてどう?
T コメディを、連ドラくらいの尺でやりたくて。コメディ、もっというと芝居の基本の尺は90分だろ、て思ってて、その半分くらいの尺も見やすいんじゃないかとも思った。あと、作品の本数を稼ぎたい。やりたいことはあるんだけど、いろんなアイディアを一つの作品に入れると訳がわからなくなるし、かといって今年は公演回数を減らしてじっくり作りたくて。そういう意味でも、いい形式だな、と。
A そういう諸々の都合がよかったわけだ。
T あと、、、これ凄い恥ずかしいんだけど、計画立てているときにCDを買いまして。それがPerfumeのなんだけど。それと、当時の新しいバイトが決まった謎の期待感がプラスされて、CDの両A面みたいな形式に。
A なにそれ。
T その、音楽が希望みたいなのをハラむ感じあるじゃん!、、、これ、恥ずかしいなあ。
A まあ、そういうのはあるけど。じゃあ、この上演形態は「MU」とPerfumeにインスパイアされてるわけね(笑)。
T それ、キッツいなあ��幣弌法C僂困�靴いΔ┐覆鵑�匹辰舛砲眇修渓�覆ぁ��錫鮠�ぢ PerfumeEっていう若干のアート方面への逃げを感じる。
T モーニング娘。までは行けないって言う。
・舞台装置
A もう一つの大きな変化が、今回舞台を立てない、ほぼ素舞台でコメディ、それもシチェーションコメディをやるってことだと思うんだけど。
T 普通シチュエーションコメディとかファルスとかって結構ガチっとセット立て込んでやるし、そういうもんだと言われているしウチもそうしていたんだけど、そもそもLEDECOはほとんど立て込めなくて。じゃあせっかくだし試してみようかと。
A もともとその、素舞台でコメディって考えはあったの?
T お金をかけて作り込まないとシチュエーションコメディが出来ないのか、って疑問をずっと持っていて、もっとポータブルに上演できる方法を考えていた。あともちろんそもそも金がない、てのもあるけど。最近凄い作り込んであるコメディ見ても、あんまりセットの必要性を感じなくなってきたし。キレイではあったんだけど。
A ちょっと補足すると、セットを立��討覆ぢ紊錣蠅防饌飜漫△箸い辰討發燭世両欧覆鵑世韻鼻△防�阿隆崋茲蠖泙�舛い討△襦△討いΔ里�2鷸箸ι饌譱�屐F鷓酩覆箸發海涼罎膿覆瓩茲Δ函��錫鮠�ぢ そのくらいの省略はなんとかなると思うし、大上段に構えて金かけなくてもシチュエーションコメディ打てるだろ、ていう提言です。そういうシチュエーションコメディに向き合った、ジャンルの研究みたいな作品を作りたい。
・「みんなのへや」
A その「シチュエーションコメディの研究」が、「みんなのへや」では見られるんだけど、舞台のほかにはどんな研究がされてるの?
T シチュエーションコメディはシステムが面白いって思っている。物語の中身じゃなくて、もっと大雑把で俯瞰で見た相関図が面白いから、そこを見て欲しいし、そこに目が行くようにしたい。
A 具体的にはどういう工夫がある?
T 余計な部分を削ったこと。シチュエーションコメディは「状況」を作って笑わせるものなんだけど、俺はピンチと勘違いが積み重なって、連鎖して爆発するネタを炸裂させるためのものが「状況」だと捉えていて。だから状況が「おかしみ」に溢れていて��皀優燭�滅鬚�覆い肇瀬瓩世掘�蕎隶榮�靴栃薫狼い魍擇靴爐發里任發覆ぁ4靄楷蕎陲療馬�箸��譴離�織襯轡垢箸�呂い蕕覆い掘△世�蕁屬�叩廚鬟優燭防�廚聞�箸澆世韻砲靴燭ぁ��錫鮠�ぢ シチュエーションコメディを一回解体して、自分にとって面白いと思うところだけで再構成した、て感じか。
T 舞台がなくて、床に線が引いてあって、あとは役者の人間関係だけでやります、となればそのシステムに目が行くと思う。でそのシステムが面白いんでしょ、と。
A 極論するとシチュエーションコメディにこんなのも、こんなのもいらねえぞ、て芝居なのかな?
T そう、色々言ったけど、それで手軽で面白いんならそっちの方が断然いい。
・脚本公開
A もうひとつ、「みんなのへや」は上演台本をあらかじめ公開してしまうんだけど、これもさっきの話の延長?
T うん、なんなら観るときに印刷して持ってきて見比べてください、ていう。お話がどうなるか、よりシステムなので。
A そこまでする人はなかなかいないと思うけど(笑)。
T そういう姿勢も含めてのだから。あと、���泙任力辰半�渓圭發靴栃垢海┐襪�發靴譴覆い韻鼻▲轡船絅─璽轡腑鵐灰瓮妊�竜嗚椶箸靴討録靴靴い發里呂覆い隼廚辰討い董��錫鮠�ぢ うん?ネタの作り方とかがベーシックてこと?
T そう。だから「なにをやるか」じゃなくて「どうやるか」って芝居。それと、すごくベタな演技だったりはするんだけど、役者が魅力的なのもあって、これ大雑把で手前味噌だけど、すごく生の人間から「生えた」癖だったりがマッチしているので、おそらく公開しても面白さが減衰しないはず。だからシステムに目を向けた上で、そういった部分を楽しんで欲しい。
A 台本読んでから観ても、面白いよと。
T そういうことです。
(後編につづく)
2010/08/31 ケータイ | 個別ページ | コメント(0)